プロセスエコノミーとは
成果物や最終的なアウトプットそのものだけではなく「プロセス」、つまり何かしらを製作・実行する際の過程自体をビジネスにするという概念
エンジェル投資家・アル代表取締役の古川健介氏が提唱した言葉。
自動車業界の提供する価値の市場
役に立つが意味がない→トヨタ・日産
役に立つが意味がある→BMW・ベンツ
役に立たないが意味はある→フェラーリ・ランボルギーニ
コトラー・マーケティング理論の発展
マーケティング1.0(製品中心) | マーケティング2.0(顧客志向) | マーケティング3.0(価値主導) | マーケティング4.0(経験価値志向) | |
目的 | 商品の販売・普及 | 顧客満足 | 価値ある体験 | 顧客の自己実現 |
技術的背景 | 大量生産技術 | 情報通信技術 | ソーシャルメディア | ビッグデータ |
顧客ニーズ | 所有欲求 | 成長欲求 | 参加欲求 | 創造欲求 |
提供価値 | 機能的価値 | 差異的価値 | 参加価値 | 共創価値 |
顧客とのコミュニケーション | 広告宣伝・販売促進 | ホームページ・勧誘メール | 参加型SNS | 共創型SNS |
6Dで全てのアウトプットが無料に近づく
1、Digitized (デジタル化)
2、Deceptive(潜在的)
3、Disruptive(破壊的)
4、Demonetized(非収益化)
5、Dematerialized(非物質的)
6、Democratized(民主化)
若い世代の価値観が変化し、アウトプットの微妙な差異よりも、その企業のメッセージに共感できるか、所属欲求まで満たしてくれるブランドになっているか、その活動に参加できるかが問われている。
ここでは、テクノロジーの進化発展によって、アウトプットは限りなく無料に近づき、ユーザーはアウトプットではなくプロセス自体にお金を払うようになるというおはなし。
AI(人工知能)の進化によってAIが人間に知能を凌駕する技術的特異点が到来すると言われている。
1、Digitized (デジタル化)
出版や映画などのコンテンツ産業はいち早くデジタル化が進んできました。昔は紙の本しかありませんでしたが、いまではiPad、iPhoneなどのデジタルデバイスで電子書籍を読むことができる。
映画を見るためにわざわざ映画館へいったり、ツタヤへDVDを借りに行っていた時代もありましたが、いまではNetflixやAmazon primeにアクセスすればいつでもどこでも作品を鑑賞できます。
また、人間のDNAに書き込まれている全情報はすでにコンピュータによってデジタル情報化が完了しています。DNAの情報は
アデニン(A)
グアニン(G)
シトシン(C)
チミン(T)
のたった四つの塩基の組み合わせでしかないのです。DNAの読み解きが完了した結果、新薬やワクチンの開発は爆発的にスピードが上がりました。
ただし、デジタル化は一気に進むわけではない。キャッシュレス化も、多くの人が実感を持てず、「どうせ広まらない」と懐疑的でさえあった。
しかし、気がつくと一気に広まった。
2、Deceptive(潜在的)
このように新しい技術は世間に認知された反動で批判を受けているときにも水面下でじわじわと進化して
3、Disruptive(破壊的)
やがて既得権益者にとって取り返しのつかないほどの大変化をもたらすのである。
1〜3まですすんだあと
4、Demonetized(非収益化)
5、Dematerialized(非物質的)
6、Democratized(民主化)
の三つが起こります。
植物工場でLEDによって植物を育てることができるようになると、今後野菜の価格を決定するのは電気代ということになる。
これまでは電気代が高すぎるため植物工場の作物の生産は普及しなかったが、太陽光発電が普及するようになると1時間あたり2円の電気で野菜を作れる試算がある。
そうなると野菜は信じられないほど安くなる。それどころか衣食住はただ同然になり、生きていくために働かなくてはいけないという時代も終わりを迎える。
老化遺伝子の存在も特定されつつあるので人間はますます長生きできるように。
もはやお金を取る必要のないほどに、モノやサービスの価格がことごとく安くなり、生活必需品はただで配られる時代がやってくる。
服もご飯も家もただで提供される時代がやってきたときに、人はいったいなにに価値を感じてお金を払うのでしょうか?
成果物としてのモノにお金を払うのではなく、ものを作っている過程を一緒に見て楽しんだり、もの作りに一緒に参加したりする。
プロセスとストーリーを共有する見返りにお金を支払うようになるはずである。
この構造転換こそ
4、Demonetized(非収益化)
成果物によってお金を稼げなくなること
である
それに対して成果物そのものがなくなってしまうことを
5、Dematerialized(非物質的)
という
いま私たちが食べている肉は20種類のアミノ酸の組み合わせでできたアミノ酸の集合体に過ぎません。
ということは家にある3Dプリンタで肉を印刷することは物理的には可能です。
すでにシンガポールでは鳥の細胞を培養機で育てて作った肉を食べられるレストランが出始めています。
もうすこし身近な例で言うと「うつるんです・デジカメ・一眼レフ・FMラジオ」などは、スマートフォンの登場により必要なくなりました。
非物質化はこのように身近なところで進行しているのです。
>エクスポネンシャル志向
6、Democratized(民主化)
かつては仕事で受けていたようなこと、リモート会議やバナー作成などを本業の空き時間の間に趣味として参加できる時代
いまの若い世代が仕事に求めているものは、達成や快楽ではなく「良好な人間関係」「意味合い」「没頭」である
やる意味を感じてできる仕事は、好きな人たちと没頭してできるのであれば、それ自体が遊びであり幸福なのだ
多くの人たちが金銭的な報酬を求めずに気軽に参加することによって、人材コストも下がっていく
上記6つのDの進展によってあらゆる生産コストは一気に下がり、2040年ごろには成果物の売買だけの経済は終わりをむかえるであろう
いまわれわれはその近未来から逆算して、「いまなにをすべきか」考える必要がある!!
テクノロジーとイノベーションによって時代はエクスポネンシャル(指数関数的)つまりグイグイと加速するように激変していきます
その激変を指をくわえて傍観するのではなく、時代の変化を見越して行動を先取りしていく
「エクスポネンシャル志向」フレーム思考こそが「6D」です
太陽光発電により電気代がいまの半額まで技術が進むと、世の中は急速に変化し始める。無料革命が起き、世の中はガラポンされる!!
そういう時代には「プロセスによってお金を稼ぐ発送」を持っているかどうかが重要になる!
オバマ大統領を誕生させた「Self us now」理論
2008年に当選したオバマ大統領は、いきなり「大きな物語」を聴衆にぶつけるのではなく
「私はこういう人生を歩んできた」と小さな物語を訴えることから語り始めた。
「私は黒人としてマイノリティの苦しみをずっと味わってきた。でもアメリカという国が自由を与えてくれたから、わたしはここまでのぼってこられた。
マイノリティの苦しみを味わった人間が、変革を起こしていく。これってみんなもできることだよね。」と
「story of self」(自分がここにいる理由)を語り
「story of us」(わたしたちがここにいる理由)を聴衆に投げかけ
「story of now」(いま行動を起こすべき理由)を訴えた。
「大統領のおいたち」という「他人の物語」から「自分の物語」へと変換させることによって、人々を巻き込んでいったのである。
この「Self us now」理論で人生のプロセスを共有するうちに、自分の中にあるストーリーが異なる他人のストーリーとドンドン重なっていく。
「わたしはこういうふうに生きてきた」
「いま君はこういう道を歩んでいるんだね」
「わたしと君には共通点がある。その共通点をきっかけに連携しながらみんなで何かを起こそうよ!」
自分の生き様(プロセス)を開示し共有することで、個の熱狂が集団の熱狂へと広がる。
大きな社会変革は一人のリーダーのアウトプットによっていきなり起こるわけではない!!
一人が100歩前進するのではなく、プロセスを共有した仲間100人が一歩づつ前に進んでいく。一緒に動いていく。
ホリエモンは「Me とWe とNow」つまり「わたし、わたしたち、そしていま」という構成で語りかけることから「Me We Now」理論と名付けた。
Me We Now 理論
「自分の話をして距離を縮める(Me)」
「共通点を見出して連帯感をつくる(We)」
「自分のやりたいことを説明する(Now)」
まずはこの「Me We Now」の骨格を考えてエピソードを書き足していった。←自分のこのエピソードをやってみよう!!
例:ホリエモン
「自分の話をして距離を縮める(Me)」→幼少期から学生時代は九州の田舎で過ごした
「共通点を見出して連帯感をつくる(We)」→引きこもり同然の状態から抜け出せたのはアルバイト
「自分のやりたいことを説明する(Now)」→そのあとにやりたいことを説明する
こうすることで「言ってることは正しいが共感できない」「あの人は特別だから」という周りの意見を変えていけた。
デイビッドアーカーのシグネチャーストーリー
企業やサービスを象徴するような際立ったストーリーを徹底的にうちだすことができれば、そのブランドは顧客の心のそこまで深く突き刺さる!
溢れる情報の中で、人の心が動くのは「本物」だけ!だからブランドを語るときには
加工されたクリエイティブなものではなく、サービスとの関わりのなかから立ち上がったリアルなストーリーを見つけ出し、それを磨いていくこと!!!
それは「伝える」ではなく「伝わる」!
話を聞いている人が進んで一緒に歩きたくなるようなストーリー(ナラティブ:物語)を言語化すること!!
そこに共感が生まれ、お客さんを一緒に冒険してくれる仲間にしていく。
さらにその仲間が周りに声をかけてさらに多くの仲間が広がっていく!
このループを回していけば、「コミュニティこそが経営戦略の根幹である」という方向性にいたる。そのコミュニティを根幹で支えているものが
ストーリーであり、ナラティブな語り口、語り方なのである。
ファンの支持を強くするための3つのアップグレード
1、共感→熱狂
2、愛着→無二
3、信頼→応援
プロセスを共有することによって最初に抱いていた「共感」はやがて強い「熱狂」にまで高まっていく。
ブランドへの愛着はこのブランドでなくてはダメだという「無二」の感情へと変わっていく。
そして受動的な「信頼」から能動的な「応援」へと高まっていく。
このような蓄積が
「community takes all」(コミュニティを制するものがすべてを制する)につながっていく!!!
「正解主義」から「修正主義」へ
・プロセスで稼ぐなんて邪道
・プロセスを他人に見せるなんておかしい
・発売前の情報や企業秘密を外に出すのはNG
多くの人はアウトプットエコノミー、つまり「人知れず努力をして納得のいくものを世の中に出すべき」という価値観で生きている。
これには「学校教育」が深く関わっている
元リクルートで2003年に東京都初の公立中学校の民間人校長に採用された藤原和博さん
いわく
日本の教育はたった一つの正解へ向かって突き進む正解主義に囚われ過ぎている。
先生も生徒も「正解をいかに導き出すか」という常識にがんじがらめになっている。
しかし「〜〜が正解だ」と定義したところで、変化の激しい時代にはその定義自体が変わることが多々ある。
であれば「修正すること」を前提とした方が良い。
正解を出すことにこだわり過ぎずに、ベータ版(試作品)で良いのでとりあえず表に出して、多くの人からフィードバックを受けながら
柔軟に修正していけば良い。
正解主義という固定概念から離れて、修正主義へ移行していくことが大事!!
プロセスをブラックボックスにして、完璧な状態のアウトプットを世に出すのが従来の常識だったので、学校教育的な正解主義に囚われている人の目にはきっと
「プロセスエコノミーなんて邪道だ!」とうつっている、、、
しかし、プロセスを公開し、反応をみながら変えていくことは激動のこの時代には邪道でもなんでもない!!
途中で方針転換することを前提とした修正主義こそ、決められた正解のない時代の歩き方なのである!!!!!!!
「幸せの青い鳥」はどこに?
「やりたいこと」の大枠さえ一貫していれば、アウトプットはどんどん変わって良い。
プロセスを楽しめていれば「ゴールのために自分がやるべきことは何か?」という形式にがんじがらめになる必要などない!
マーケティングの世界で「effectuation(達成、遂行)」はプロセスエコノミーを通じて何かを達成する際に知っておくべき心がまえである
1、Bird in hand→ての中にいる鳥
→自分が「楽しい」「幸せ」と思えることからはじめてみよう
2、Affordable Loss→許容範囲内の失敗
→楽しいことをやろうとすれば小さな失敗だってすることもある。しかし、そのときに学びがあり新しい人との出会いもある。
3、Patchwork Quilt→パッチワークキルト
→すると、普段なら関わらないような人との繋がりができて協力しあえたりする。
4、Lemonade
→レモネード→レモンは単体ではすっぱいが、蜂蜜やソーダと合わせると美味しくなる!偶然の組み合わせが思わぬ成功になることもある!
5、Pilot in the plane
→飛行機のパイロット→イベントの中心にいるあなたが操縦桿を握り続ける。祭りの中心で踊り続ける。すると周りが一緒に踊って楽しんでくれる!!
たくさん許してたくさん失敗していくうちに、新しい出会いがあり、予期せぬ成功が生まれる
何よりも大事なことは、このプロセスの中で新しいゴールと新しい仲間、そしてあたらしい意味合いが立ち上がってくること!
この変化の時代では、最初に決めた戦略は自分を狭めてしまうが、ての中にいる小さな鳥からはじめた冒険の末に見つかったゴールや仲間は自分らしさを広げてくれる!!
オーケストラ型からジャズ型へ
決められたゴールに向かって正確に歩き続けるオーケストラ型ではなく
どこに正解があるかわからないなかで答えを一緒にさがすジャズ型の生き方や働き方が向いている!!
プレイヤーもリスナーもみんながそのプロセスを楽しんで、この先どうなるかわからないワクワク感に包まれる!
ジャムセッションを決めたとき、ミュージシャンとお客さんは予定調和の中では辿りつかない感動に達する!!!!
情報をフルオープンにして旗を立てる!!
情報をオープンにすると他社に模倣されるなどのデメリットもあるが、それでもやるメリットとは?
それは、オープンにして旗を立てることでさらなる情報が集まってくること!
ネットで情報がいつでも集められるこの時代には、旗を立てることでより多くの新しい情報が集まってくる!!!
「Why」の価値〜1億総発信時代を生き抜く
では実際にどのようにプロセスを公開していくのがポイント??
ただ単に商品の制作プロセスをオープンにするだけではなかなか人は魅力を感じてもらえない
プロセスエコノミーを実践する上で最も大切なことは
あなたの中にある「Why」(なぜ何のためにやるのか?哲学・こだわり)を曝け出すこと!!
いまやだれでもYouTubeやInstagramで発信ができる時代
その時代に「What」(アウトプットの内容)だけでは差別化ができない
アウトプットのうまいメンタリストのDAIGOやオリラジ中田敦彦などがいるのでレッドオーシャンに、、、
そこでファンを獲得するには「What」一本槍では勝負しないこと
なぜ「What」が生み出せるのか「How」(技)も見せながらギャラリーの注目をあつめ、それよりも大事な「Why」(こだわりや哲学)をきちんと伝えること!
・WhatやHowは一定の物差しで測定できるもの、優劣も決められてしまうもの
・Whyはその人の生き方によるのではかることができない!!→そこでプロセスを開示することによって「なぜそれをやるのか?」という哲学をファンと共有する!!
「どうやって注目を浴びようか?」と考えてしまうと過激な表現に走ったり、だれか売れている人の真似事になってしまうので、結果的に大勢に埋もれてしまう
そうではなく、あなたのなかにある「Why」を開示して「狭くても深い支持」を得ることこそが大事!!!!!
→もし「Why」がないとどうなるか?アメリカのファンディングプラットフォーム「kickstarter」ではリリース2週間後には「性能8割・価格半分」の模倣品が世に出てしまう、、、
心・技・体
・What
・How
・Why
は日本語でいう「心技体」
体What
技How
があって、最後に一番大事な心Whyがあるからこそ、時代を超えて人を感動させることができる!!
・NHKのプロフェッショナル
・TBSの情熱大陸
などはこの心Whyの部分をドキュメンタリーとして撮影して誰にでもわかりやすく伝えて人気がある!!!!
一般の人が目にするのは最終的なアウトプットである体Whatとプロフェッショナルの技Howだけであって、
人間としてのこだわりである心Whyは外部にはなかなか見えない
そこを見せることによって「そう言うことだったのか!!!」と視聴者を納得させなおさらその作品に惚れ込んでしまう
新しいお客さんにとって、専門的な技術や作品の良し悪しはなかなか判断できませんが、一人の人間としてのこだわりや哲学は共感できるのです!!←ここ超重要!!
新しいお客さんやファンを作り出すためのプロセスエコノミーによって共有すべきなのは、「心Why」なのです!!!!
マーケティングはバリュー
例えばナイキは靴を売っている会社ですが、広告において製品を一切語りません。
他社の製品より優れている点を言うこともありません。
ではナイキは広告で何をしているのか?偉大なアスリートを讃え、スポーツの素晴らしさを讃えているのです。
つまりそれこそが彼らであり、それこそが彼等がそんざいする理由なのです。
例えばアップルは、人々が仕事をこなす箱を作るためではありません。
それは得意なことではありますが、アップル社の中心にあるコアバリューは「情熱を燃やす人は、世界をより良い方向へ導く」ということ。
それがアップルの信じていることです。アップルはパッションを持つ人をサポートします。
そして情熱を持つ人と一緒に冒険を重ねていくのです。
そのアップルの「心」の部分に賛同するからこそ、顧客はAndroidの二倍以上もするお金を払ってでもiPhoneを買うのです。
iPhoneユーザーは「体」や「技」ではなく「心」のプレミアムにお金を払っているのです。
人気店になるための3つの法則
1、マイクロインタレスト→自分ならではのこだわり
2、コミットメント→やり切る責任感
3、弱さの自己開示→ちょっとした失敗
プロセスを共有する上で「Why」が大切だと伝えましたが、具体例をあげましょう。
例えば楽天ショップではよく売れている店舗に共通した3つの特徴があります。それが上記の3つ。
そもそもネット通販に安さや速さを求めるならAmazonが良い。しかし、あえて楽天で買い物をしてくれる理由は
無味乾燥した買い物ではなく、商店街で店主の顔を見ながら、説明を聴きながら買い物をしたい人がいるから、そしてそういう体験を求めている人がいるから。
これこそ、商品の質や値段よりもお店の「Why」に魅力を感じてものを買うというプロセスエコノミー的な行動です。
・1、マイクロインタレスト→自分ならではのこだわり
→楽天には異様にワインに詳しいマニアックな店長が時々現れる。その店長は安くて本当に美味しいワインを人生かけて本気で仕入れている。
まだ誰も知らないチリのワインもその店に行けばきっと見つかる!それこそが他の店とは違う「マイクロインタレスト」である
オタクっぽい特性とこだわり、偏愛が垣間見えると「この店は面白そうだから買っても良いかな」と興味を持ってくれる。
・2、コミットメント→やり切る責任感
→チリワインオタクのこの店長は、こんなにも真剣に親切に輸入業者と交渉している。ワインの品質を守るために、これほど箱を工夫して配送手配をしている。
それらの責任感がお客様に伝われば、「この店はきちんと仕事をしてくれる」というレビューがつきます。そうするとただの「関心」が「信頼」へ変わっていくのです。
・3、弱さの自己開示→ちょっとした失敗
→楽天で商品を買ってくれたお客様には以降メルマガを送ることもできる。商品を送る際に紙のニュースレターやお礼状を同封することもある。
そのメルマガやニュースレターには、商売をするうえでしくじった経験や業界の裏話を載せておく。こうするとメルマガの解除率も軽減されるかもー
「なかなか納得のいくワインが仕入れられずに会社の経営がまずいことになってきました、、、でも何とか頑張ってこのワインを日本へ持ってきました!!」
なとど書かれていると、酒の肴にしながら読んでしまう。
「この人は普通の人がこだわらないところにまでこだわって仕事をしているな」
「商売は下手くそだけど確かな信念があるな」
などと人間性が伝わればよい!!
大事なことは成功したことよりも
「私にはこう言う弱さがあるんです、、、」
という自己開示によって、お客様とお店の関係が同じプロセスを歩む同士のように思えてくる。
「また発注ミスか、、、仕方ないなーー」
と言いながら注文をしてくれる間柄に。
ここまでくると、お客様はただ商品を買うだけでなく、店主のリアルなプロセスがたまらなくなってくる。
「この商品がすき!」から人間的な関係性までもが生まれる。それこそがプロセスエコノミーである!!
シンパシーとコンパッション(ともに「共感」)
シンパシー
(一時的に)感情がシンクロする→辛そうな人を見つけた時に同情して一緒に応援してくれる(何度も使えない)
コンパッション
メラメラと燃える情熱・プロセスを伴走してくれる人→たとえ自分の身を焦がしてでもこの目的を実現したい!私も一緒に歩いて行きます!!
プロセスエコノミーには「共感」が大事だが、どのタイプの教官を扱うのかをしっかりと見定めること!!
・ジャングルクルーズ型かバーベキュー型か
→バーベキュー型こそがプロセスエコノミー。自分でお金を払って仕事をする!!
大切なのはそのプロセスの中には多様な人が楽しんで参加できる小さな役割がたくさんあると言うこと!!
→小さな役割をたくさん用意してあげよう!!!「じぶんはここにいてもいいんだ!」と感じてもらえることを第一にする!!
コミュニティを作る上では、転校生に水槽の餌やりの役割を与えてあげるように、「あえて余白をつくっておくこと」が何よりも大事
それを
ジャングルクルーズ型にして「挑戦プロセスの目撃者」にともになっていくのか
バーベキュー型にして「みんなで一緒にプロセスを作り上げていく」のか
プロセスエコノミーの手段はひとつではない!!
中国のスマホメーカー「シャオミ」の口コミ戦略
2010年中国で創業
第一位Samsung
第二位Apple
第三位HUAWEI
第四位シャオミ
(2020年スマホ出荷台数)
2019年には日本市場にも参入
カメラ1億画素で5万円!!!
ネットコミュニティにはファンが3000万人!
情報をオープンにして意見を集めまくる!!
毎週月曜日に情報をアップデートする!
「口コミ「鉄の三角」」
・製品→機能を極限まで洗練させ消費者から高い評価を得る
・コミュニティ→より多くの消費者がファンとなる仕組みを構築し活用する
・情報コンテンツ→話題性を創出して情報をより広範囲に浸透させる
Will Can Must の順番を間違えない!!
本来若い頃は
将来やりたいこと:Will
自分にできること:Can
やらなければならない仕事:Must
この順番で仕事をしたいと思う
現実では
とりあえずこれをやっておけとノルマを与えられ:Must
経験を積むうちに得意分野が生まれ:Can
それが認められると自分の意思で企画を通すようになる:Will
の順番で階段を登るのが一般的
しかしSNSでは
好きなことで生きていこう:Will
やりたいことを見つけよう:Will
とWillばかりが目に付く
実際には最初からWillの仕事をできている人などおらず
本当はやりたくないけど仕方なくやっている:Must
に携わっているのがほとんど
そしてネット上で活躍している人は最初からWillに出会っているように見える、、、
しかしじつはそう見えるだけで
Must・Canを誰よりも影でこなしているからこそWillに繋がっている!!
なので
Willが見つかっていない人でも、まずは誰かのMustを手伝っているうちにCanの仕事が見つかり
やがて自分だけのWillとであえればそれで良い
焦って自己承認欲求に走って、身の丈にあっていない誰かのWillを借り物にすることだけはやめよう!!←ここ超絶大事!!!!!!!!!!!!!
まずはMustやCanの順番を間違えることなくとにかく色々とやってみる!
そうすればその後に必ず自分らしいWillが見つかるはず!!!
>人生をEX化する
「エンターテインメントトランスフォーメーション」
人はワクワクする生き物だから、あらゆるプロセスに楽しさを実装することで、より可能性が広がっていくのではないか、と言う発想
「正しい」を「楽しい」にすると、そこに価値を感じられなかった人にも届いていろんな人を巻き込んでいける
難しい課題も正しく解決するよりも、楽しく解いていく方が良いのではないか?
「人生がときめく片付けの魔法」こんまりさんも片付けを楽しくした
→楽天大学学長の仲山進也さん
人間が夢中になれる三つの条件
1、得意であること
2、その得意をやっているだけで楽しいこと
3、それが誰かの役にたつこと
つまり
得意なことおw楽しむと言うことじたいが目的になってそれがいつの間にか利他的価値につながると
人間はどんどん夢中になっていく
この「プロセス目的的な生き方」はこの変化の時代にとても大切
昭和の時代はないものをアルに変えていくタイミングだったので、安くて良いものをつくるとか
他社よりもコンパクトなPCを作ればいいなど「結果目的的」だった
しかし
今の変化の時代はどこにゴールがあるかそもそもわからないので、ただ走っていることが楽しいから走る、という人が思わぬ結果を生み出す
こんまりさんのように、片付けが楽しすぎて友達の家も片付けていたらそれが仕事になった
「やりたい」と「強み」が掛け算になると人は「時間も忘れて集中する」状態になりますます成長する
「得意」と「やりたい」が掛け算になっていく
いずれその成長した「得意」と「やりたい」を満たすためにはもっと大きな「片付け」の場所が必要になってくる
そうすると自然と遠くへ旅をするので、日本を出て海外へとなる
こうなると利他という感覚はなく、ただ「自分が楽しいからやっているだけ」という「自己中心的な利他」であり、それこそが「お役目」になる
しかも周りからは感謝されるので片付けをするのが最上の喜びになる
Googleの20%ルールとマインドフルネス
Googleのエンジニアは自分の時間の20%をなんでも好きなことに使って良いというルールがある
とりあえず20%だけ時間を使ってみて、うまく行きそうだったら広げていこうよ、というもの←これもぜひ伝えて行きたい!!!!!!!
→言い換えると、「いまを生きていますか?やりたいことやってますか?」ということ
それを活かすものが「マインドフルネス」である
元来人間は、未来を予測して生きてきた。翌日の獲物を仕掛けるのも、未来を予測していたから。
一方チーターが狩猟を成功する確率はなんと7%!!!もし人間ならめげるはず、、、
人間とは今を生きているようで、「会社に行ったらこう怒られるのでは?」と勝手に未来を予測して恐る生き物
Googleのエンジニアクラスになると頭の中は問題点でいっぱいになってしまうのです
なので、過去や未来に心配することは一旦おいておき、今この瞬間のプロセスそのものに集中しようという考えこそが「マインドフルネス」なのです
そして今この時間を投資できる「20%ルール」
この二つは意図して連携してはいないものの、現状を打破するイノベーションを起こす上で「いまこの瞬間が大事なのだ!」とGoogleの仕組みは教えてくれるのである
なぜ二割の働きアリは砂糖を見つけられるのか?
アリにはすごい嗅覚など備わっていないし、鳥のように俯瞰で眺めることもできない
「あっちに行けば砂糖があるかも」と気づくこともできない
何千何万というアリが朝から晩まで一日中ランダムに動き回っている
するとたまたま一匹のアリが砂糖を見つける
そのアリはフェロモンを出しながら巣に帰っていく
そのときも「あれ、たぶんこっちの方向だったよな、、、」とウロウロしながら帰る
ひょっとしたら正確に巣まで帰れないかもしれないが、他のアリがそのフェロモンを嗅ぎつけて
「誰かエサを見つけたらしいぞ!」と寄ってくる
その痕跡を辿っていくとやがてたくさんのアリが砂糖のありかにたどり着くことができる
そこから巣へ帰る導線を大勢で探しているうちに餌の場所と巣の場所の導線が確定していく
別のアリも合流して自然と往復の行列が生まれていく
たまたま一匹のアリが出しているフェロモンを嗅ぎつけた仲間が集まってきて
「砂糖を誰かが見つけたらしいぞ!!」とわかるようになり
その道には何重ものフェロモンが塗られていく
当然、導線を作ることに失敗したフェロモンは重ねられることがないので匂いはしなくなる
これは「結果目的的」な発想や価値観がベースの社会ではあり得ない行動です。しかし
変化の時代を生きる私たちにとってはこのアリの「過程目的的」な行動こそが「正解の探し方」なのです
プロセスを隠さず公開していれば、協力者があつまりやすく、アリにとってフェロモンを出す行為が、私たちにとってのプロセス公開なのです
プロセスの開示によって、ウロウロありだけでなく様々な分野に秀でたスペシャリストが集まってきてくれる
すると、10階建ての6階にある砂糖を見つけられるし、鳥の目でも見つけられないようなレアな砂糖をそれぞれが情熱によって突き動かされて歩きまわっているうちに見つけられるようになる!!
Netflixの誕生
ニッチな監督の作品を全部みたい
というニーズを満足させるために、顧客のデータベースを分析した結果
その人が次に見たくなりそうなおすすめ作品をレコメンドするエンジンを作ったことが勝因!!!
ブロックバスターというライバルにやられ続け逃げながら「次の一手」を模索した結果、時代が常時接続と高速通信回線になり、主流となった!!
おわりに:ジグソーパズル型からレゴ型へ
わたしたちは「こうすればバズる」「こういうものが流行る」というものを作る機械ではない!
そもそも正解などない!
なので「自分が作りたいものをつくる」ために命を燃やすべき!
あなたのこだわりをさらけ出しながら走って行きましょう!